【福島の家づくり】~性能と価格 コスパがいい選択とは~

   

こんにちは!
担当の渡辺です!

今日は~性能と価格 コスパがいい選択とは~というテーマでお話をさせていただきます。

福島に高性能住宅を普及拡大したいと考えるにあたって、まず某住宅雑誌に掲載されている52社の実物件から断熱性能・UA値を線引きしてみました。
各社の代表となる物件が掲載されているので、一定以上の信憑性があります。

福島県は3~5地域に該当するため建築地に合わせて判断しています。

レベルは4段階として
・平成28年基準以下
・平成28年基準(国の最高等級) UA値 3地域0.56 4地域0.75 5地域0.87
・HEAT20 G1          UA値 3地域0.38 4地域0.46 5地域0.48
・HEAT20 G2                                UA値 3地域0.28 4地域0.34 5地域0.34
※HEAT20については下記のリンクよりHPをご覧になってください。
HEAT20はUA値に対して室内温度環境が記載されているため、実際の暖かさが分かりやすいです。
http://www.heat20.jp/grade/

●検証結果
平成28年基準以下      0棟
平成28年基準クリア 42棟(約80%)
HEAT20 G1       5棟(約10%)
HEAT20 G2             5棟(約10%)

以上のようになりました。これが福島の高性能住宅普及率です。

平成28年基準を満たせば十分なのでしょうか。
基準通りでは、福島の冬の寒さ、夏の暑さに対して快適な生活を維持するのが難しいです。
快適さを得るために、たくさんのエネルギーを使うことになります。
環境も悪化していきます。
小さなお子様からおじいさんおばあさんまで、せっかくの新築でガマンを強いるのでしょうか。
高性能住宅はイニシャルコストは高めですが、光熱費を先払いし、代わりに快適な住み心地を得ています。

だからこそ、ここからが本題です。
~性能と価格 コスパがいい選択とは~
弊社の床面積120㎡のモデルプランにてUA値のみを変更していった場合として光熱費をシミュレーションしました。
平成28年基準は一般的な仕様としました。
使用したプログラムはLIXIL省エネ住宅シミュレーションです。
平成28年基準  0.75
HEAT20G1 0.46
HEAT20G2 0.34

それぞれの年間光熱費は
平成28年基準  344,040円
HEAT20G1 241,630円 △102,410円
HEAT20G2 224,740円 △119,300円

35年で計算すると
平成28年基準  12,041,400円
HEAT20G1  8,457,050円 △3,584,350円
HEAT20G2  7,865,900円 △4,175,500円

次に建築費差額を出したいと思いますが、弊社では平成28年基準の住宅は取り扱っていないため
120㎡で1,980万円(税抜)とします。
あくまで目安の金額として
平成28年基準  19,800,000円
HEAT20G1 20,960,000円 +1,160,000円(断熱材、サッシのグレードアップ)
HEAT20G2 22,740,000円 +2,940,000円(外付加断熱追加、サッシのグレードアップ)

平成28年基準からHEAT20G1とした場合は35年で2,424,350円
HEAT20G2とした場合は35年で1,235,500円ほど逆転しました。

では参考プランを例にG2は何年くらいで逆転するのか確認してみましょう。
G2は28年基準に比べて年間△119,300円の削減ができていました。
28年基準に比べた掛り増しは2,940,000円ですので
2,940,000円÷119,300円=24.6年
24.6年となりました。

それではG1は何年で逆転していたのでしょうか。
G1は28年基準に比べて年間△102,410円の削減ができていました。
28年基準に比べた掛り増しは1,160,000円ですので
1,160,000円÷102,410円=11.3年
11.3年で掛り増し分を光熱費で削減しています。

福島は3~5地域にあるため、HEAT20G2をクリアする仕様になると現実的には付加断熱が必要になります。
(付加断熱は屋根断熱や壁断熱の内もしくは外に断熱材を追加する方法)
付加断熱は材料費に加えて工程がいくつか増えてしまうのでどうしても価格は高くなります。

しかし、お住まいになっていただく期間は30年、40年と長期になりますので、その間の光熱費を大きく削減しながら
毎日を快適にお過ごしになっていただける住まいの方がコスパの良い選択だと思っています。

本日の投稿は性能:建築コストの話が中心になりましたが、高性能住宅・温熱環境に優れた住宅は何より住み心地の良さや
快適性が全然違います。
快適にお過ごしいただくために、後の光熱費を建築費として先払いしているだけです。
そして子供たちの将来のために、環境へも大きく貢献できます。
底冷えしない床、寒くない窓辺、トイレも脱衣所も快適な住環境になります。
ご家族が安心して暮らすことのできる住まいを是非ご検討ください。

(株)渡辺工務店
担当 渡辺